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月は見えているか?〜20th Anniversary Concert Symphonic GUNDAM 1979-1998〜 |
もう1年前になってしまったのですが、ガンダム20周年記念イベントの一つとして、初代〜08小隊までの音楽をフルオーケストラで聴いてしまおうという企画がありました(れぽはこちら)。このコンサートの模様は今年の春にCD化されましたので(※)、お聴きになった方もみえると思います。まだお聴きになっていないという方のために、GXパートの音楽「月は見えているか?(2-4)」についてちょっと書いてみようと思います。
サントラの曲名で当日の構成を書いてみるとこんな感じです。「SIDE.*-*」というのはサントラの収録順、Mナンバーの後にタイムカウントがあるものについては、サントラのこのあたりから演奏、というようにご覧ください。 1:プレリュード〜第7次宇宙戦争〜(M-1・SIDE.1-1) 2:A.W.0015(M-5前半・SIDE.1-3) 3:死線(M-11(0'56"〜)・SIDE.1-16) 4:?(このトラックの5'17"〜6'09"のあたり) 5:出撃(M-10・SIDE.1-15) 6:「あなたに、力を…」(M-22前半(1'18"〜)・SIDE.1-17) 7:「僕がニュータイプだ」(M-22後半(0'34"〜)・SIDE.2-7) 1曲、どうしても分かりませんでした。聴いたことがあるようにも思えるのですが、何度も聴いているうちにそう思い込んだのかも知れません。GX音楽の文法には則っているので、未収録曲なのか、あるいは今回のために構成された折りにアレンジされた「新曲」なのか区別もつきません。この未確認部分をサントラで特定できた方がいらしたら、どうぞ教えてください(_o_) 全部で9分半という大作で、聴き応えは充分です(でももっともっと聴いていたかった!)。ただし、元々交響組曲としてアレンジされていた作品(ΖやVガンとか)に比べると、曲と曲との続き具合がちょっと気になってしまった部分もありました。SIDE.1収録分というよりも「第1回録音分」から選曲されているのは、GXのGXたる所以を表している楽曲でまとめたからだと思うのですが、SIDE.3に入っているような、元々3曲分くらいあるような曲などを入れて貰うと聴きやすかったのかなぁとも思います。とかいいながら、5の「出撃」については、初め1曲だとは分からなかったりしましたが(6'45"あたりで切れていると思ってました)、6から7にかけてはこれが本来の姿か?とも思えて、改めて聞き直すと面白いものです。 しかしやはり何と言っても1曲目が「プレリュード〜第7次宇宙戦争〜(M-1)」だったのが嬉しい!このコンサートが決まってから、GXはこの曲しかないと思っていましたが、あの語りかけるような導入部には本当に鳥肌が立ちました。 GXにはバイオリンソロがつくらしい、とniftyで事前情報を入手して期待していたのですが、早稲田桜子さんによるバイオリンソロは本当に素晴らしいものでした。元々GXの音楽では弦楽器の使い方が綺麗だというのもあるのですが、特に「プレリュード〜第7次宇宙戦争〜(M-1)」におけるコーラスパートをバイオリンソロに置き換えてみせたところでは、原曲とはまた違った表現が興味深いものでした。原曲のコーラスは複数の人による演奏なので、「あの世界」を代弁しているかのようです。それがバイオリンソロになると、まさにジャミル自身の心の告白に聞えるのですね。そういう印象でずっと聴き直すと、特に第1部(#1〜#5)で描かれていた独特の世界観がそのまま音で表現されているように聞えます。勿論後半部分は勇壮な音も加わり、バイオリンの響きにも躍動感があってジャミルからガロードへ、という流れが見えるのですが。 コンサートから1年、CD発売から半年経ってしまっていますが、既にお聴きになった方も聴き直されてみては如何でしょうか? ……でも、どうせならタイトルは「月は出ているか?」にして欲しかったなぁ(^^) ※「20th Anniversary Concert Symphonic GUNDAM 1979-1998」 KICA-457〜458(2枚組)9904.02 (9912.11:日付は当時のもの)
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これを読んでくださったあやおりさんから、『第3話「私の愛馬は凶暴です」ラストでの「花摘みガロード」のとこのBGMが問題の曲ではないか』という情報をいただきました。ありがとうございました! アレンジが微妙に違っているんですが、確かにそう聞こえます。というか、案外使用頻度が高くて、何故収録されていないのか不思議なほど(i_i) |