星なき世界
光なき闇というものは
眠る以外の術を教えてくれようともしないから
ある意味では心安らいで
何もかもあいまいなままに
身を委ねていられるものだ
でも そんな星なき世界に
差し込んだ一筋の星の光は
僕に 星の光ある世界を
──ひとの居る世界を
垣間見せてしまった
僕は知ってしまったのだ
星の光ある世界を
ひとの居る世界を
そして この星なき世界は
ただ寂しさだけが支配している世界だということを
声にならない叫びが星なき世界にこだまする
涙にならない悲しみが星なき世界に散ってゆく
あてはなくとも──でもこの暗黒の向こうには
星の光ある世界があるはずなのだから
(9105.01)
|
|