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Imaginary Works



Halloween in UC0087




 いつものように報告書を書き終え、艦内の通信ネットワークを使って、艦長宛に送信の指示を出す。やれやれ、とため息まじりにアクセスを切ろうとしたら、メールの着信音が鳴った。
「誰からだろう?」
 メールボックスを開けると、短い言葉が並んでいた。

  From: Torres
  To: Camille
  Subject: Can ye help me?
  お疲れさん!
  ちょっと頼みたいことがあるんだけど、また部屋に行ってもいいか?

 急ぎとか、重要な用事なら直接インカムで話が来るはずだ。なのにメールで来たということは、今日中位にこのメッセージを読んでくれれば構わない、大した用件ではないということだ。カミーユはそう判断して、ブリッジクルーのシフト表を呼び出すと、それを横目に見ながら返信を打ちはじめた。

  From: Camille
  To: Torres
  Subject: Re: Can ye help me?
  お疲れさま。
  そろそろ非番だろ? 俺は構わないから、すぐ寄ってくれていいよ。
  P.S.ドリンク持ってきてくれないか? よければだけど。

 シフト表をもう一度確認すると、ようやく乾いてきた髪をかきあげて、カミーユはベッドに身体を投げ出した。

「まいど! ドリンクニつお待ち!」
 寝起きの声を悟られぬように真面目に応答したのに、返ってきたのはこんなおどけた声だった。ドアを開けると、トーレスがいつもの人懐っこい笑顔で立っている。招き入れて二人してドリンクに口をつけつつ、本題に入った。


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