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GX感想日記


 戦後15年、ようやく安定期に入った地球環境下において、人々は徐々に人間らしい生活を取り戻しつつあった。――だが、秩序を失った世界は、まだ弱肉強食の地獄の中にあった。

(第十五話アバンタイトル)


◆03年02月24日(月):GX第十五話「天国なんてあるのかな」@ANIMAX

 夏休み帰郷編。冒頭は収穫期の農村を襲うMS。折角の穀物焼いたらかんがね。

 さて本編。休暇を貰ったウィッツとロアビィ。文字の読めない道標は天国と地獄か? という冗談を飛ばして、それぞれの故郷へ。ロアビィは籠一杯の赤い薔薇の花を女の子に配って歩くも、黄色い薔薇と酒は本命用。しかしこのアフターサービスっぷりが、いかにもロアビィらしくてイイ。場面転換の度に笑えますが、中にはマジな話も。あんたもウィッツの弟の話聞いたのか。ダチだもんね。

 で、ウィッツは父と末弟の墓参り。そこへ双子の妹登場。農作業中の母と弟妹に会うも、そこで何やら内緒話。墓参りの時の人影といい、視聴者は事情を察することが出来るだけにもどかしい。先行してウィッツの部屋を片付けるも、弟ドラッソの声に写真立てを隠し忘れる長女。ついでにタバコの匂いも何とかしとけ。ドラッソはピアノは片付けられないし、話をした方が良いと言う。ウイッツが家を出てから、スー家の唯一の男として頑張ってきたんだろうなと、アイツという呼び方や話し振りがね。

 ウィッツは久々の実家に寛ぐが、目に見える変化に空気が重くなり始める。「新しいお父さんが居るんだ」ついに出たその言葉にウィッツはカッとなるが、ウィッツの荷物の金塊を盗み見た母も、ウィッツをなじる。MS乗りに殺された父を思い、MSに関わるのは許さないと言う母。父を裏切り再婚した母を許せない息子。

 ロアビィはようやく本命に辿り着くも、そこは墓前。「出来の悪いメロドラマじゃないんだから」そうだねぇ(^^; しかしどういう人だったんだ、レオパルドをぽんと渡した凄い女ってのは。

 家を飛び出したウィッツはバーで夜明かし。店の主人こそ母の再婚相手だった。今は亡き父を思うのは二人とも同じ。「ショーラさんはそんなに強い人じゃありません」そこへMSの襲撃が。ウィッツはエアマスターで撃退する。佇むエアマスターにロアビィの「帰る所がなくなるなんて」というモノローグが被るのが何か好きだ。ウィッツは金塊のトランクを家の前に投下……って危ねぇぞおい。急に羽振りが良くなったりして別の危険もないと良いが(^^;

 二人は道標で再会。お互い自分の方が地獄だったと言う。「天国なんてあるのかな、今の世の中」そしてフリーデンへ帰っていく。何かしみじみと良いのですが、色々後を引く重要な話でもあります。次は海。


◆次回予告

 ティファ・アディールが、新たな未来を予見する。その言葉に従い、海へと向かうフリーデンを待っていたのは、ひとときの安息と、命がけの戦い。そして、心を持った優しい海の住人達であった。


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